こんにちは。岡本和樹建築設計事務所です。
今月初旬に完成見学会を開催させていただいた大屋根の家の竣工写真をご紹介させていただければと思います。
今回は外観編。
大屋根の家の名前の通り、1階の屋根が一枚でそのまま2階を包むような外観。
東面には大きな木製サッシが取り付けられ、陽の光を室内へと取り込みます。
空に開き、地面には塀で閉じる。外構も一体となった計画です。
ファーストプラン時の模型です。
左側の玄関前の屋根が深くなったことと、塀が右側(北側)に長くなりましたが、ほぼそのまま実現致しました。
この東面の木製サッシは夜にとてもいい表情をみせてくれます。
軒裏がそのまま室内天井につながることで外と中が連続した空間に見えるようになっています。
こちらは道路側の南面。
一番南側が寝室になっていますので、プライバシー確保のために無窓。
この無窓の壁面が外観のどっしりしたしつらえを作り出していると思います。
ではこの南窓のない寝室は暗いのか?
そうではありません。
朝は東の窓から、日中は天窓から、午後は西の窓から採光をしっかり確保しています。
外観を作り出しながら、しっかりと室空間の豊かさも確保する。
プランニングの際に簡単に窓を作らないことはとても大切だと考えています。
無窓の壁面と開口部が作り出す外観は、夜になり、明かりが灯るとなおきれいに。
今回も植栽工事は装景NOLA長谷川氏にお願いしています。
豊かな暮らしのシーンは家だけではなく庭づくりも重要です。
ふとした時に緑が目に入る。在宅ワークで一息つく際、家事の合間、など。
意識しないところで自然と気持ちに影響があるのではないでしょうか。
ダイニングにはコーナー状にL型の木製サッシがしつらえられています。
午後、気持ちのいい陽気の日にテーブルでコーヒー。
ちょっとした時間がたのしみになる家になればいいなと思います。
夜もいい場所です。夏はテラスに出て夕涼みも気持ちよさそうですね。
片手に持つものがビールであればもう言うことはありません。
もちろん、夜にはカーテンやロールスクリーンで目隠しするようになりますが、日中、外とダイレクトにつながることで、ご近所さんや、外で遊ぶ子供たちと室内でお茶を飲む親とのコミュニケーションも生まれます。
外と中の関係をウィンドウトリートメントでコントロールしたほうがいい部分とそうでない部分はメリハリが必要だと考えています。
その点、南東側は、外からの視線や関係性をしっかり守る部分です。
1階のメインとなる生活空間は木塀によりほとんど外からの目を遮ることができますね。
ゆっくりソファに座る夜に、カーテンをせず、星空が見える。
暮らしがちょっとわくわくするものになるような気がします。
今回は外観編。
大屋根の家として家を包み、暮らしを包む。
その上で外と中のつながりをそれぞれの場所ごとに考える家づくり。
コンセプトがそのまま形になっているのではないかと思います。
一生に一度の家づくりです。
わたしたち設計事務所と一緒にたのしくも一生懸命に考えてみるのも一つかと思います。
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